■ニコチン依存症
明らかな依存性を持つニコチンは、神経伝達物質であるアセチルコリンに分子構造が類似し、ニコチン性アセチルコリン受容体に作用することで、中枢神経のドパミン神経系、特に脳内報酬系を活性化します。ニコチン摂取を続けると、ニコチン受容体が減り、ニコチンを外部から摂取しないと神経伝達が低下した状態となってしまいます。また、ニコチンを過剰摂取した場合、嘔吐、下痢、縮瞳などの末梢神経症状や、妄想、幻覚および錯乱などの中枢神経症状を呈することもあり、場合によっては死亡することもあるのです。
■がん
喫煙は肺がんリスクの高い遺伝子を持った人が喫煙を続けると肺がんリスクを増大させるとして、注意喚起が行われています。疫学研究からも問題が指摘されていて、2003年の統計では20~24歳の男性が喫煙を開始して肺がんを発症して死亡するリスクは、喫煙者で人口10万人あたり 114.0人( 0.0011%)、非喫煙者は24.1人( 0.0002%)との統計から、喫煙における肺がん発症のリスクは約5倍となる結果が示されました。また、全てのがんにおいても、10万人中、喫煙者で571.5人( 0.0051%)、非喫煙者で347人( 0.0003%)との結果が出ており、がん罹患率が高い事が示されています。
■呼吸器疾患
喫煙により慢性気管支炎、肺気腫などが生じることがあります。軽度のものを含めると、習慣的喫煙者のほぼ100%に気腫性変化が生じている一方、非喫煙者にはほとんど見られません。喫煙によって肺胞がタバコの煙に曝露されることで肺胞壁の炎症、破壊が生じ、結果 的にガス交換可能な面積が減少してしまいます。これが肺気腫の状態です。通常の空気を呼吸するだけでは充分なガス交換を行えず、また肺胞の破壊によって生じた肺の空洞によって胸郭の動きが制限され、呼吸困難となってしまいます。重症になると運動制限や酸素吸入を要する状態になることもあります。WHOによれば全世界の死亡率第4位とされ、日本でも患者数は生活習慣病のほぼ倍と言われています。また、喫煙は気管支喘息も悪化させることがよく知られています。
■循環器疾患
タバコの煙に含まれる活性酸素は、血管内皮細胞を障害します。そのため、動脈硬化が促進され、狭心症、心筋梗塞、脳血栓 、脳塞栓、動脈硬化、動脈瘤、閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)などのリスクが増加することが統計的に示されています。
■妊娠中の胎児への悪影響
喫煙は、妊娠を脅かす最大の“防ぎうる危険因子”であり、周産期死亡の10%・低出生体重児の35%・早産の15%が喫煙に起因するという研究があります。妊娠中に能動喫煙あるいは受動喫煙すると、流産、早産の危険性が上昇し、出生後の乳幼児突然死症候群(SIDS)、中耳炎、呼吸器感染症や行動障害などの罹患率が増加します。また、口蓋裂、口唇裂などの先天異常の危険性も高まってしまいます。日本では母子手帳に「喫煙を直ちにやめる」ようにとの記載が行われています。
健康に悪影響を及ぼさない電子タバコはこちら















