路上喫煙禁止条例

■どこでも吸える時代ではなくなりました
どこでも気軽にタバコを吸えていた・・・そんな時代はもう過去の話です。路上でのタバコの喫煙行為をなくす事を目的とした「路上喫煙禁止条例」が全国の各自治体で施行されるようになったからです。この路上喫煙禁止条例とはいったいどのようなものなのでしょうか。

■路上喫煙禁止条例とは
厳密に言えば路上喫煙禁止条例という名称は、歩行中の喫煙を規制する条文が含まれた条例の総称のようなものであり、そのような呼称を持った条例が存在するわけではありません。例えば「環境条例」、「歩行喫煙禁止条例」など様々な名称があります。

2002年に東京都千代田区が、「安全で快適な千代田区の生活環境の整備に関する条例」を制定し、かつ当該行為の取締を実施したのを皮切りに、他の自治体でも類似の条例を制定するもしくは条例内に罰金の過料がない、禁止または努力義務を組み込んだ条例を制定する動きが広まりました。千代田区の場合は過料として2,000円(条例による上限は2万円)を徴収しています。吸いがらや空き缶の散乱を防止する環境条例と関連づけて制定される自治体も多いようです。

過料徴収を明記している条例においては、路上禁煙地区内で喫煙した者、もしくは職員からの是正命令に従わなかった者が徴収対象者とされています。その場で職員に過料を納付するか、現金の持ち合わせがない場合等は銀行振込等による後納によることが多いようです。もっとも、後納を選択しておきながら期限までに納付しない者もいるようで、例えば千代田区では後納選択者のうち8割が期限までに支払わないという問題も起こっています。

■条例制定の背景
路上での喫煙行為は、医学系諸学会・公衆衛生団体などが警告している受動喫煙による健康被害への意識の高まりや、煙草の火による火傷や服の焼け焦げ、火災 の誘発、吸殻の不法投棄などを引き起こすなど危険を伴う行為であるという声が高まり、煙草と喫煙者への批判が高まるようになりました。
1994年1月9日、JR東日本船橋駅構内において、歩行喫煙していた男性のたばこの火が幼女の瞼に当たり、救急搬送されるという事件が発生しました。通常であれば過失傷害罪が成立する可能性がありませうが、この事件では当該行為者を特定できず、検挙に至りませんでした。これらの路上喫煙による被害を未然に防止し、地域住民等の生活安全を確 保することを主たる目的として、各自治体において制定が行われています。

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